愛知を代表する最高級の伝統工芸品を探せ | 【公式】愛知・名古屋の公式観光ガイド AICHI NOW~旬のイベント・観光情報~

愛知を代表する最高級の伝統工芸品を探せ

Mission.06

今回の水蓮は「愛知の最高級の伝統工芸品」を求めて旅に出かけます。水蓮が選んだのはあま市の七宝焼。そこから名古屋城築城(清州越し)に深く関連している「甚目寺観音」「菊泉院」に出かけます。それはそうと、指令を受ける前の水蓮、どうも様子がおかしくて―。

愛知を代表する最高級の伝統工芸品を探せ

七宝焼アートヴィレッジあま市

鳳凰山甚目寺(甚目寺観音)あま市

◆◆PROLOGUE◆◆

春の気配はあれど、まだまだ冷たい空気が吹き付ける日のこと―。
忍者たちは、いつものように忍術修行中。
そこを水蓮が「忍者たるもの、寒い寒いとは情けないのう~」と薄ら笑いをして通り抜けようとしたので、三平が「おっ水蓮。おぬしどこへ行く」と声をかけた。そのとき。
シューッ、スタッ!「うわっ!!」水蓮の腹のあたりを矢文がかすめていく。
「半蔵殿の命か。直ちに行ってくるがよい」
半蔵の指令は絶対なのである。

◆国の伝統工芸品・七宝焼を求めて「あま市七宝焼アートヴィレッジ」へ

今回の指令は「愛知を代表する最高級の伝統工芸品を探せ」というもの。地図を広げると、あま市に七宝という町を発見します。
「私め(わたくしめ)が忍びとなる前のことじゃが、城下で七宝焼なるものを見た覚えがある。…そうじゃ、尾張七宝なら、きっと最高級の品が見つかるに違いない」

  • 七宝焼六角花瓶
  • 七宝焼茶金石花鳥文花瓶
  • 七宝焼桜鳥図花瓶

七宝焼とは、金属の表面に色とりどりのガラス質の釉薬をのせて焼き付けた工芸品です。古くは紀元前から存在していましたが、1833年に梶常吉が作り方を発見して以来、あま市で七宝焼が多く作られ、名産地となりました。

七宝焼ふれあい伝承館入口

水蓮が向かったのは、尾張七宝の魅力を伝える総合施設「あま市七宝焼アートヴィレッジ」。ここでは、素晴らしい七宝焼作品を鑑賞したり、七宝焼製作に挑戦したりすることができます。

◆命を懸けて最高傑作を生み出そうとする職人の執念に衝撃

間取り花鳥文大花瓶

こちらはなんと明治20年代に製作された152㎝のひときわ大きな作品。万国博覧会をきっかけに海外へ輸出された実に見事な花瓶です。

「これは…なんと鬼気迫る…」

さすが忍びの水蓮、花瓶に宿るただならぬ魂を身体に感じています。実はこの花瓶、現在では再現できないとされる細やかな植線が施され、熟練した職人の手でじっくり作られたものだとか。しかも、普通の窯では焼けないので、2m級の特別な窯を作って焼いたそうです。
「七宝焼は職人たちの熱き血潮の結晶じゃ。これぞ最高級と呼ぶにふさわしい!そうじゃ、この花瓶のように、作り手の思いが、宿るものを作って、現世で仲良くなった童に贈ろう」
水蓮は、自分で七宝焼を作ることにしました。

◆出来上がりが楽しみになる!世界でひとつのマイ七宝焼体験

七宝焼体験

まずは金属の表面にガラス質の釉薬を乗せるのですが、釉薬は普通の絵の具と違って、砂のような粒状をしているので、金属板の上に「塗る」というよりは「乗せる」という感じで模様を描いていきます。普段はおしゃべりな水蓮ですが、この時ばかりは一切無言。指先に集中しています。

「で…できた!」

七宝焼体験

完成したのは、なんと忍者の顔。
「御守りじゃ。童は泣き虫だからな…」
心優しい水蓮は、自分の分身をお守りにして、童に渡すつもりなのでしょう。

◆尾張四観音のひとつ・甚目寺観音は信仰のワンダーランド

次に向かったのは、甚目寺観音。ここは家康公が名古屋城の築城に際して、城から見て鬼門の方角にある4寺(甚目寺観音・荒子観音・竜泉寺観音・笠寺観音)を鎮護として定めたとされています。

甚目寺観音

「つまり甚目寺観音は我々を守護する存在なのじゃ。ひとつ参ってゆこう」
本殿で参ろうとする水蓮。すると突然、鳩が群がってきました。
「おい忍びよ、本殿でエサ買うてこい」
「参るなら諸堂順拝票(スタンプラリー)で周るとよいぞ」
「そうそう、御朱印ももろうておけよ」
鳩たちが一斉にしゃべりかけてくるので、さすがの水蓮もたじたじ。
「わかった、わかった。買うてくるからそこでおとなしく待っておれ!」

甚目寺観音

本殿で黄色い諸堂順拝票(無料)と鳩のエサ(有料)を手に入れると、鳩に撒いてやります。

「で、なにかいい話はないかの…あれっ!?」
エサの切れ目が縁の切れ目、あっという間に鳩はどこかに行ってしまいました。

◆死後の世界を体感する「十王堂」で閻魔様と対峙

子どもの健康を祈る六角堂のお地蔵さんや縁結びの三重塔の愛染明王など12か所の前にスタンプが置かれているので、ポンポンと順番に押していきます。これを集めて本堂へ出すと、お守りをいただけるのです。

  • 4314
  • 4326

この様子を見ていた一羽のカラスが木の上からこう呼びかけてきました。
「十王堂へ行き、己の悪事をさらけだすのだ」

十王堂に入ると死後の世界を現す10人の裁判官が並んでおり、中央には閻魔王と地蔵菩薩が鎮座なさっています。そして入口の脇には、着物をはぎ取る老婆まで!
「水蓮よ。内緒にしておることがあろう」
「と、とんでもございませぬ!」
「ほお~、では懐のものを出せい!」
実は水蓮、修行後に渡そうと半蔵が用意していた芋を、こっそり懐に忍ばせていたのでした。
「ふふん。半蔵は今頃、どう思っておるかのう…」

甚目寺観音十王堂

「閻魔様、地蔵菩薩様、何とぞお許しを~ッ」

◆恵比寿様と大黒様に導かれ、商売繁盛と福運の「大徳院」へ

「ふー。半蔵様にバレたら一大事でござった」
なんとか逃れた水蓮は、隣の大徳院へ。するとここでは福々しいお顔の恵比寿様、大黒様が並んでおられました。

大徳院恵比寿様と大黒様

「さて、ここで童の幸せを祈願していこう」
水蓮は、仏糸の輪を首にかけてご本尊に願をこめて参拝し、女性は恵比寿様(男性は大黒様)に仏糸をかけて再度願います。
「開運の仏である恵比寿様・大黒様のご加護がありますように…」

大徳院宝篋印塔

次に水蓮は、がま口を取り出すと、線香の煙にくぐらせた後、宝篋印塔にそっと当てました。「そして私めも金運を何卒頼みまする…」
金欠が続いて、好きな食べ歩き飲み歩きもできない水蓮ですから、それはもう必死なのでした。

◆名古屋の繁栄を生んだ堀川開削の立役者・福島正則公に手を合わせる

そして次に訪れたのは菊泉院。福島正則公の菩提寺です。
「正則様といえば、勇猛果敢な面が知られるが、名古屋城築城のおりには、名古屋城西側の巾下門から南の熱田湊まで堀川を開削した人物なのじゃ。開削期間は1年、ものすごい早さで作られた堀川が、それ以後今に至るまで名古屋の経済的な発展を支えてきたのじゃから、この力のすさまじさがわかるじゃろう」
菊泉院に入ると、正則様を大切に思う人たちが建立したのでしょう、霊園には新しくきれいな供養塔と記念碑がありました。

菊泉院供養塔と記念碑

頭を垂れ、静かに手を合わせる水蓮。そこには静かな時間が流れていました。
「正則様には、良いものから悪いものまで、いろいろな逸話が遺されておるが、わしはやはり真っ直ぐで人間らしい魅力のあるお殿様ではなかったかと思うとる。動乱の時代を懸命に生きてきた正則様に、手を合わせずして帰るなど、家康様とてなされぬのではないかな」
相手を深く思い、情をかける―水蓮は、この旅の真の目的をわかっていたのです。

「さぁ、皆のもとへ戻ろう」
水蓮が菊泉院を出ると‥シューッ、スタッ!
腹のあたりをかすめたのは、いつもの矢文です。
『水蓮、懐の焼き芋はおまえにやろう。たらふく食わせてやるから、早く戻ってこい』
「半蔵様…」
懐中の焼き芋をようやく取り出し、ほおばりながら城へ戻る水蓮。
「うん、うまい!」
人を思い、寄り添ったあま市の旅。いつもよりちょっとすがすがしい日となりました。

Spot Overview

金属の表面に色とりどりのガラス質の釉薬をのせて焼き付けた「七宝焼」。古くは紀元前から存在したものですが、1833年に梶常吉が作り方を発見して以来、尾張地方が日本の七宝焼製造の中心地でした。その尾張七宝の魅力を伝えるために誕生した総合施設がココ!作品鑑賞や製作工程の見学、制作体験など七宝焼についてさまざまな角度から学ぶことができます。

七宝焼アートヴィレッジ

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Spot Overview

ある漁師が漁をした際に金色の聖観音像が網にかかり、入り江の傍らに草堂を構えたのがはじまり。名古屋城築城の際に尾張四観音として信仰を集めました。全国有数の高さを誇る三重の塔は国の重要文化財にも指定されています。
毎月12日には、てづくり朝市(10時30分~14時)を開催。おしゃれな雑貨やフードの店が集結し、多くの人でにぎわいます。

鳳凰山甚目寺(甚目寺観音)

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